反転

備考

落ち着かないのさ/スピークアウト/FOO/はなたば

シャムキャッツの解散。

こればっかりは勝手にいたたまれないので、テキストにする。

個人的には、SAKEROCKの解散の何百倍も辛い気がしている。

比べるものではないけれど、どうも痛みの種類が違って、例えば、SAKEROCKの解散が一枚の壁を壊すのを決意したことだとしたら、シャムキャッツは一枚の壁が崩れていくのを見た感覚がある。勝手に時代のせいにしているだけなのだろうか。そういうのが想定できてしまうのが余計に辛く感じる要因なのかも。

 

私は身内と言うわけではない。しかし、ずっと彼らがさまざまな逆境に対して頑張ってきているのはスタイルを通じて伝わっていたし、彼らも伝えていたように思う。

それが10年近くあったので、その点、共に生きているような感覚もあった。

シャムキャッツを通じて少しずつ打ち解けた同士がたくさんいる。2010年の東京インディーズシーンを追いかけていた身としては大事な存在だったと誰もが思うはず。

例えば、おおげさだけど、かつてのクラスヌダブル田中DJ組はまさにそうで、シャムキャッツのいるクラスヌはたくさん行ったし、友達に会えると思ってシャムキャッツのライブに行ったことも何度もある。

PAをやってたばばちゃんも、ナンシーも、おとビ〜経由で知り合ったこともあったけれど、でも正直シャムキャッツをとても好きな人が私達を外に連れてってくれた感覚もあって、シャムキャッツがいなかったらそこまで交流を持ってなかったと思う。それだけシャムキャッツのいる生活が馴染んていました。

 

ところでシャムキャッツは自分にとってどのような存在だったか。

簡潔に言うと、いつも緊張して喋れない、かっこいい、遠くに住む、優しいいとこの兄ちゃんたちのよう。まじでナイスガイ。あんなナイスガイが揃った4人組のバンドは日本の他に存在するの?ってくらい。自分がこの4人にハグしにいったとして、自分から粉々になっていくような。その粉々になった自分ですらも一度は拾い上げてくれそうな、そんな人々だと私は感じています。

で、かっこいいの中身を書きます。4人とも全然違うかっこよさがあります。こんなことは初めて書く気がします。誰かに注意されたらどうしよう。でも、書く。

 

大塚さんーっ!不動の1推しなんですが(っていうと他メンバーに複雑な顔をされた思い出)、理由はめちゃくちゃネアカだから。聞くと流すのバランスが超絶妙だと思う。で、その上、先生ばりのベースを弾いちゃう。アニメでいうとヒーロータイプだと思うんですよ。まじプリキュア。えいたそ。誰にも納得されないかもしれないけれど。あと好きなものに豪速球だったりとかね。

夏目くんにはまずロマンが土台あるように思う。その上のたおやかさを兼ねている。兼ねる事はとても難しいことで、それを常に体現しようとしている方だ。だから、ファンが多いのも分かるし、ボーカルギターが似合う。最近は絵を描いたりアート作品も作ったりしていて、バイアスを拡げることに関してとても自他ともに柔軟であろうとしているのが嬉しかった。個人的には写真で奥田民生と2ショになったのを見たとき、本当に取り乱して喜んだ。

藤村先生は、総じて力持ちで真っ直ぐな人で熱い。真っ直ぐ過ぎて周りの理解が追いつかないこともあるのかもしれないけれど、絶対に本質をつく人。かといって、植物の根のように吸収力もあるから、包容力もある。特に、同じドラマーだったのもあって、手足さばきを特に眺めていたのだけど、年々あがる腕に毎度泣きそうになった。テトラレコーズの社長になったのも納得の存在。どっしり。Twitterシャムキャッツ歌詞bot、結局整備できなくてごめんなさい…。(あの作者は私です)

菅原さんは、正直、一番サイケデリックな人だと思う。自分の周りには菅原さんファンが特に多い。同じギターを買ったとか、そういうの。あの謎めき方や、誰にでもフレンドリーなところ、一つの手綱じゃすまないようなところ、ピュアさ、などがカレーのスパイスのように調和していると思う。男女問わずくすぐられるんだらうな。正直、CCさくらのリアル雪兔&ユエじゃん。いや実際そう。藤村さんを桃矢にして桃雪パロを誰か描いt(これ以上いけない)

 

で、この4人はいなくならないのだから、悲しむ必要はない、正直。でも、この4人が集まりバンドをする機会が私は好きだったから、もうないということがとても悲しいし、ただただ残念で。

最期の2LPを買って、ジャケや音に触れたときにどういうことを思うのか、本当に未知。

夏目くんの言うように止まったときに見える景色なんだろうとも思います。

うーん、書きながらどんどんしょんぼりしてきてますね…。


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シャムキャッツが出していたzine類が本当に好きで、並べてみたんですが、やっぱりいいですね。ライブに行って買っていて良かったな、って思う。

いつかのイベントで配ってたやつも、覚えてるうちに、写真に撮っておく。
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消化しきれないまま過ごすのかなぁ…。