反転

備考

音楽ライター講座/ Control Top : Type A


f:id:dodspop:20200306165624j:image

ニュースレターに登録している方にはラジオを通じてお伝えしていたのですが、少しばかり音楽ライター講座というものに参加しておりました。

京都のアンテナというところが主催しており、先生は全力アイコソングス愛着本でもお世話になっている、岡村詩野さんでした。

kyoto-antenna.com

2回講座があって、結局行けたのは1回だけでしたが、それでもすごく有意義な時間でした。自分はどういうスタンスであればいいか、とか再確認ができたような気がします。

今まで、JET SETのサイトでライブレポーターをやったり(サイトがリニューアルしてそのページが消えたのでwayback machineアーカイブしかない)、はたまたバンド時代、The Faderでプレイリストを公開する機会が何故かあったり、大学時代はコメント大賞で賞をとったりなど、経歴っぽいものはあるのですが、正直なところ、きちんと文章を書くための勉強を高校生以来やっていませんでした。そもそも理系だからセンター試験用だし、深くまでやることはなかったんですよね…。

ただ、高校生のときの国語の先生が、1900年代を代表する児童文学作家100選に入る先生だったので、その環境も相当恵まれていたとは思います。
(その先生はセンター試験の小説問題は糞喰らえって言っておられました 笑)

東京だと色々と音楽ライター講座のような機会は需要が多い分たくさんある気がするけれど、私は関東にすら住んでいないので行きたくても行けないことのほうが多いです。見たいライブがやっぱり東京だけでしかないっていうこともどんどん増えているし。だから今回巡り会えて本当に良かったです。

 

で、課題として提出したテキストの掲載許可が出たのでアップします。

ちなみにこれから紹介するバンドは、今年のSXSWに出演予定もあったバンドでした。だからこそ掲載をします。

schedule.sxsw.com

こんな個人的なブログですが、今の時代、個人からの発信こそ重要になってしまっており、業界の方々もこんな情勢だと余計におざなりにできないと思うんですよね。
日本のプロモーターやイベンターがどんな感性を持ちどんなアーティストに目星をつけるか、なんて考えると、何故か私は悲しい気持ちになることが多いです。もちろん素晴らしい感性を持っておられる方もたくさんいるのは知っているのだけど。

だからもちろん、そのような方々には、音楽に関してはもちろん、色々なジャンルに関して、雑多な知識を基にしたリファレンスを予め、ヲタク/マニアリスナー、ライター、アーティスト同様に持っていてほしい、とも願っています。

 

- - - - - - - - - - -

 

www.youtube.com

『2020年、私は今年このアーティストに期待する』

 

問答無用に音がデカくてカッコいいなんて最高じゃないか。


昨年末、数々の海外にある音楽レビューサイトの年間100位に選出されていたにもかかわらず、何故か自分の周りで殆ど名前を聞くことのなかったアーティストがいる。

Control Topだ。

恥ずかしながらその年間ランキングで初めてControl Topを知り、それから毎日彼らの音楽を聴いているおかげで毎日生きた心地がしている。ファーストアルバムである『COVERT CONTRACTS』のレコードを買おうとしたら日本で取り扱っている店舗がほぼなく、公式のbandcampですら取り扱いがないので、泣く泣くアメリカのレコード屋で通販で購入した。

www.youtube.com


所属するアメリカのフィラデルフィアにあるレーベル、Get Better Recordsを運営するドラムのAlex、ボーカルとベースのAli、そしてギターのAl。2015年に結成、2017年から本格始動。それまでAliはソロでノイズ電子音楽をやっており、本格始動の際に生まれて初めてベースに手を出したそうだ。

getbetterrecords.squarespace.com

隙のない雷鳴のようなボーカル、四方八方足元にスパークを張り巡らせるようなギター、鉛色をした分厚く今にも落下しそうな雲のようなベース、容赦ない集中豪雨のようなドラム。一曲聴き終えて出てくる言葉はただただカッコいい、もしくは歓喜のシャウト。気づけばあっという間にアルバムを聴き終えているし、見上げればあっぱれなお日様と青空と日差しが何食わぬ顔で迎えているような気持ちになる。


冒頭に記述した通り、ただでさえ音がデカい。Get Better Recordsが公式で公開しているレーベルプレイリストや、私が作った季節ごとのプレイリストで聴き比べをしても、Control Topの音楽だけずば抜けて音がデカい。彼らの、音が小さくなりがちなライブ盤『Control Top on Audiotree Live』でも同様だった。

 

Control Top on Audiotree Live

Control Top on Audiotree Live

  • Control Top
  • パンク
  • ¥1069

 


近年大編成で、或るいは複雑な音楽性をもってライブ活動をするバンドが評価を得る機会が増えた気がするが、シンプルだからこそ成しえる美しく正しい化学反応があることを忘れてはならない。それをControl Topの音楽を聴く耳を通じて改めて認識できる。

メンバー三人のイニシャルが全員Aなのは、「Anyway, alright, awesome!」と言わせたいのか、とすっかり虜になった私だから思うのだろうか。